伊藤 衒叟〔げんそう〕

2016年、小川軽舟先生の現代俳句私論『魅了する詩型』を読み、俳句を志す。軽舟先生に私淑して、作句を始める。毎日俳壇へ投句して先生の選を仰ぐ。

2018年、小川軽舟主宰に師事。


● 2018年

どんぶりに箸休ませて初雀
しほさゐの遠ざかりゆく雲雀かな
忘れ雪街は曙光を敷きにけり
ぼんぼりにだらりの帯ぞ鐘霞む
ハンガーに睡る背広や菜種梅雨
洋食に味噌汁のつく薄暑かな
襖絵に翔けゐる竜や梅雨の月
神の杜背負ふ鳥居や青田波
手妻師の影絵の跳ぬる我鬼忌かな
うらゝかや牛の踏みゆく水たまり
花過の天元に鳴る碁石かな
横文字の多き辞令や養花天
峰雲や箱の積まるゝ模型店
ナプキンにくるむフォークや灯涼し
薬膳の小鉢の多き子規忌かな


てのひらに享くるしづけさ緑さす
∟ 毎日俳壇 2016年07月04

ふともゝに絆創膏や冬浅し
∟ 毎日俳壇 2016年12月26日

息白しハンバーガーの蝋引紙
∟ 毎日俳壇 2017年01月23日

夏来る橋に町の名遺りけり
∟ 毎日俳壇 2017年07月03日

聖堂は巨き楽器や旱星
∟ 毎日俳壇 2017年08月21日

ひとすぢの澪しづみゆく朧かな
∟ いつか句集を作るために 2018年03月11日

どんぶりに箸休ませて初雀
∟ 鷹644号 2018年04月

しほさゐの遠ざかりゆく雲雀かな
∟ 鷹645号 2018年05月

掌にボンボニエール弥生尽
∟ 鷹新人句会 2018年05月

忘れ雪街は曙光を敷きにけり
∟ 鷹646号 2018年06月

鳥雲に有平棒の息づきぬ
∟ 鷹646号 2018年06月

惜しみなく空まさをなり田水張る
∟ 毎日俳壇 2018年06月12日

信号の顎に地名や姫女苑
∟ 鷹新人句会 2018年06月

若葉風ブレイシーズをはづしけり
∟ 鷹新人句会 2018年06月

ぼんぼりにだらりの帯ぞ鐘霞む
∟ 鷹647号 2018年07月

ハンガーに睡る背広や菜種梅雨
∟ 鷹647号 2018年07月

峰雲や箱の積まるゝ模型店
∟ 鷹新人句会 2018年07月

‪ナプキンにくるむフォークや灯涼し
∟ 鷹通信句会 第19回

洋食に味噌汁のつく薄暑かな
∟ 鷹648号 2018年08月

指揮棒をかざす額や灯涼し
∟ 鷹648号 2018年08月

道化師の黒き泪や晩夏光
∟ 鷹新人句会 2018年08月

かたはらの妻の寝息よ夜の秋
∟ 毎日俳壇 2018年08月20日

襖絵に翔けゐる竜や梅雨の月
∟ 鷹649号 2018年09月

耳飾はづす左手えごの花
∟ 鷹649号 2018年09月

短夜や嚙みしめてゐる涙巻
∟ 鷹650号 2018年10月

神の杜背負ふ鳥居や青田波
∟ 鷹650号 2018年10月

手妻師の影絵の跳ぬる我鬼忌かな
∟ 鷹650号 2018年10月