毎日俳壇 | 2014年01月13日

毎日俳壇 小川軽舟先生・選

——— 2014年01月13日より抄出

南朝の果てし吉野や返り花 矢野達生

初霜や勝手口より母の声 野口勇一

寒満月下り最終電車過ぐ 白取節子

冬晴や掃き清めたる石畳 大久保朝一

明け遣らぬ空に三日月欅散る 鈴木利恵子


——— 毎日俳壇 小川軽舟先生・選 2014年01月13日

南朝の果てし吉野や返り花 香芝市 矢野達生
【軽舟先生評】教科書にも書いてある程度の常識が季語一つで詩になる。季語は作者の思いそのものだ。

初霜や勝手口より母の声 加須市 野口勇一
【軽舟先生評】初霜の降りた朝。勝手口が開いている。聞こえてきた母の声は現実なのか幻なのか。

寒満月下り最終電車過ぐ 龍ケ崎市 白取節子
にんじん買ふフランス映画みての帰途 豊橋市 河合清
鷹の羽の栞美し黙示録 みよし市 稲垣長
百均のレインコートや小夜時雨 明石市 小田慶喜
義理すます年金暮らし年の暮 常総市 前岡博
音立てて桜紅葉に朝の雨 洲本市 小川吉祥子
一村に一寺一社の豊の秋 常陸大宮市 笹沼実
冬晴や掃き清めたる石畳 筑西市 大久保朝一
明け遣らぬ空に三日月欅散る 東京 鈴木利恵子
漱石派鴎外派灯下親しかり 札幌市 塩見俊一


衒叟 / 4sun.jp