毎日俳壇 | 2014年02月17日

毎日俳壇 小川軽舟先生・選

——— 2014年02月17日より抄出

煮凝や夫の出張一日目 藤井香子

文鳥は物音立てず雪催 松本真麻

牡丹鍋灰汁ぎらつかせ滾りをり 久野茂樹

日の射せば微塵見えたり冬泉 小川吉祥子

不忍の鴨帰るなりうす曇 小暮恵三


——— 毎日俳壇 小川軽舟先生・選 2014年02月17日

煮凝や夫の出張一日目 周南市 藤井香子
【軽舟先生評】少々長い出張らしい。夫のいない家の不安と緊張が季語から伝わってくるようだ。

文鳥は物音立てず雪催 玉野市 松本真麻
【軽舟先生評】文鳥の物音くらいしかしない静かな暮らしなのだろう。その文鳥すら息をひそめた静けさ。

牡丹鍋灰汁ぎらつかせ滾りをり 霧島市 久野茂樹
朳〔えぶり〕摺るまだ童顔の烏帽子かな 久慈市 和城弘志
甘露子〔ちょうろぎ〕やむかしは何処も子沢山 神戸市 森川勧
火の心もて牡丹の冬芽立つ 弥富市 富田範保
臘梅や暮六つの鐘地を這へる 福岡市 三浦啓作
雪の夜の転轍器燃ゆ操車場 東京 野上卓
日の射せば微塵見えたり冬泉 洲本市 小川吉祥子
津軽発つ日の停車場の氷柱かな 狭山市 平野和士
不忍の鴨帰るなりうす曇 東京 小暮恵三
コンビニの珈琲すすり初仕事 四條畷市 植松徳延


衒叟 / 4sun.jp