毎日俳壇 | 2014年05月26日

毎日俳壇 小川軽舟先生・選

——— 2014年05月26日より抄出

花ちるや競馬場より肩車 清野幸男

行く春や父の書棚の日記帳 植松徳延

屋根へ抛る乳歯ひとつぶ蜂光る 益子さとし

仕立屋の採寸終へし薄暑かな 八木峰子

汲む水のカルキの匂ふ穀雨かな 鈴木幸絵


——— 毎日俳壇 小川軽舟先生・選 2014年05月26日

花ちるや競馬場より肩車 福島市 清野幸男
【軽舟先生評】ギャンブル好きは困ったものだが子煩悩な父親らしい。肩車の一語で親子の情を描いた。
行く春や父の書棚の日記帳 四條畷市 植松徳延
【軽舟先生評】かなりの冊数の古びた日記帳が眼に見えるようだ。父の年齢になったら読んでみようか。
屋根へ抛る乳歯ひとつぶ蜂光る 川越市 益子さとし
出迎へのなき赴任地の桜かな 行田市 新井圭三
春闌くや近くに二軒売家札 京都市 北村峰月
仕立屋の採寸終へし薄暑かな 小平市 八木峰子
花は葉に雀の声のよく通る 岡崎市 金田智行
葉桜にはげしき雨の夜明かな 奈良市 佐々木元嗣
汲む水のカルキの匂ふ穀雨かな 名古屋市 鈴木幸絵
夕霞子を呼ぶ声の尖りけり 入間市 安原勝広
ぶらんこに嬰抱く母の腰かけて 伊万里市 田中秋子
竹皮を脱ぐやまだ無理きく体 長野 矢島晩成

衒叟 / 4sun.jp