俳誌「鷹」594号 | 月光集

俳句雑誌「鷹」2014年02月594号

——— 月光集より抄出

讃美歌を統ぶる文語や冬銀河 福永青水「文語」

襞ふかき稽古袴や都鳥 岩永佐保「真砂」

古暦ごはん一粒づつ輝く 蓜島啓介「地球儀」

黒板の長き数式銀杏散る 岸孝信「家路」

来ては散る日向雀や松手入 黒澤あき緒「濃淡」

短日やクローゼットにおのれの香 髙柳克弘「回遊」

笹叢に入る雨音や除夜詣 市川葉「マヨネーズ」

散紅葉退屈といふ自由かな 奥野昌子「咳」

八双に竹刀構ふる寒気かな 太田明美「小皿豆皿」

硝子戸の日差ねつとり寒土用 志賀佳世子「カリヨン」

人形はケースに老いぬ星月夜 中嶋夕貴「旅の荷」

機内誌をひざに微睡や年の夜 御供知倫「藻屑」

年の夜の蛇口捻りて水靭し 戸塚時不知「不来方に」


衒叟 / 4sun.jp