毎日俳壇 | 2014年06月30日

毎日俳壇 小川軽舟先生・選

——— 2014年06月30日より抄出

これからが正念場なり羽抜鶏 渡辺邦晴

巣立鳥街の玩具屋閉店す 安方墨子

打水に発ちたる蝶の戻りけり 神谷文子

バスタブに泡掻き立つる白夜かな 土居ノ内寛子

探幽の虎のつそりと今年竹 河村葉


——— 毎日俳壇 小川軽舟先生・選 2014年06月30日

これからが正念場なり羽抜鶏 一宮市 渡辺邦晴
【軽舟先生評】作者自身の正念場なのだろう。その姿を羽抜鶏に重ねている。自嘲の中に決意は窺える。
巣立鳥街の玩具屋閉店す 水戸市 安方墨子
【軽舟先生評】量販店に押され後継ぎもなく閉店。かつての子どもたちの夢と笑顔を呼び覚ますような季語だ。
打水に発ちたる蝶の戻りけり 東京 神谷文子
沖遠くまで花冷の波がしら 奈良市 伊藤隆
柔らかく鉛筆削る春夕焼 沼津市 堀野一郎
バスタブに泡掻き立つる白夜かな 小平市 土居ノ内寛子
国境峠上るや桐の花 福岡 石田耕
時の日や同時に二つ鳴る時計 枚方市 竹内昭夫
サイダーや人まばらなるカーフェリー 東京 秋山雅子
沙羅咲くや後姿の父と母 吹田市 三島あきこ
探幽の虎のつそりと今年竹 前橋市 河村葉子
筒鳥や鎖で辿る行者道 岸和田市 岩田公子

衒叟 / 4sun.jp