毎日俳壇 | 2014年09月29日

毎日俳壇 小川軽舟先生・選

——— 2014年09月29日より抄出

百日紅暮れ残りつつ暮れてゆく 坂本玄々

蟻の道蟻の国まで続きをり 越前春生

隧道のはざまの駅の星月夜 河合清

かなかなや山懐の登り窯 三島あきこ

長月や柱時計のねぢを巻く 五十嵐ひとみ


——— 毎日俳壇 小川軽舟先生・選 2014年09月29日

百日紅暮れ残りつつ暮れてゆく いわき市 坂本玄々
【軽舟先生評】いかにも夕暮れ時の百日紅だと思う。美しい時間を惜しむ。しかしとどめることはできない。
蟻の道蟻の国まで続きをり 国分寺市 越前春生
【軽舟先生評】総ての道はローマに通ず。けれども蟻の道は実直に蟻の国まで続く。寓話的なおもしろさ。
吾子にみるごま塩頭敗戦日 東京 金子文子
隧道のはざまの駅の星月夜 豊橋市 河合清
玉砕の島の熱砂に仏桑花 八尾市 高安春蘭
かなかなや山懐の登り窯 吹田市 三島あきこ
秋暑し風動かざる閻魔堂 和歌山 奥田瞳
長月や柱時計のねぢを巻く 東京 五十嵐ひとみ
丁寧に掃く行儀良く散る木槿 東京 井藤ひろみ
幕間の隣の席の秋扇 藤枝市 山村昌宏
鰯雲仰ぎ旅先定まらず 大阪市 森田光
さくさくと木を彫る音の涼しさよ さいたま市 大浦健

衒叟 / 4sun.jp