毎日俳壇 | 2014年11月17日

毎日俳壇 小川軽舟先生・選

——— 2014年11月17日より抄出

秋ともし子が珍しく素直なり 島崎かおる

ひとりには広すぎる部屋障子貼る 久保正司

種瓢をんなはひとり眉を画く 四倉ハジメ

木枯や山の祠に散る小銭 松山蕗州

コーヒーに砂糖を足して冬隣 松本真麻


——— 毎日俳壇 小川軽舟先生・選 2014年11月17日

秋ともし子が珍しく素直なり 水戸市 島崎かおる
【軽舟先生評】子の素直さを怪訝(けげん)に思いながらやっぱりうれしい。親子の静かな時間を秋の灯が照らす。
ひとりには広すぎる部屋障子貼る 銚子市 久保正司
【軽舟先生評】妻に先立たれた日々を暮らす部屋か。それでも昔と同じように季節が来れば障子を貼る。
校庭にオリーブの木や小鳥来る 横浜市 大西三恵子
種瓢〔たねふくべ〕をんなはひとり眉を画く 東京 四倉ハジメ
下請のその下請の夜業かな 横浜市 宮本素子
走る子に直情の血や秋の雲 千曲市 中村みき子
洋菓子の洋酒の香り秋深む 東京 松嶋光秋
木枯や山の祠に散る小銭 由利本荘市 松山蕗州
コーヒーに砂糖を足して冬隣 玉野市 松本真麻
かりがねや新聞ひらき爪を切る 東京 神谷文子
分譲の幟ばたばたねこじやらし 水戸市 安方墨子
タクシーに抜け道があり星月夜 大田市 森井晃一

衒叟 / 4sun.jp