拙句掲載 / 「伊勢俳壇」 入選

流眄す汀に靴や冬暮光


伊勢新聞 2017年01月09日 「伊勢俳壇」 掲載

4件のコメント

  1. 衒叟さん、お久しぶりです!
    年明けから風邪を引いてしまい、書き込みが遅くなりましたが、
    またまた新聞掲載おめでとうございます!

    ながしめすみぎわにくつやふゆぼこう
    ・・・で、読み方合っているでしょうか(^^;
    「流眄(ながしめ)す」が分からなかったので調べました。
    流眄(りゅうべん/りゅうめん)
    流し目で見ること。また、流し目。

    ・・・ということは。主人公は、水際近くにいて、少し遠くの方を見ている。
    そのうちになんとなく見やった水際に、靴がある。
    靴に気づいて注視したのではなくて、あくまでも見やったのは「汀」、
    たまたまそこに靴があった・・・この靴の主は、溺れたのだろうかそれとも。
    そんなふうに考えてしまうことを避けるかのように、決して靴を注視しない。
    今は心を空っぽにしたいのか、
    もっと心を占めている何かがあるからなのか。
    この汀にある靴と佇む主人公は交わらず、平行線にあるばかり。
    「冬暮光」、うっすらと残っていた光が消えてしまうのは存外早い。
    じき、暗転。
    ・・・そんな、これから抜き差しならないシーンに入る前の静けさのような、
    傍目からは茫洋として映りそうな、寒々しくも緊張感を内包した時間を感じました。
    「流し目す」ではなく、「流眄(ながしめ)す」との表現に、何か冴え冴えとした色気のようなものを感じるのは気のせいでしょうか(^^;
    以上は私の勝手な感想ですが、衒叟さんの思惑や句意など是非教えて下さい。

    1. めぐるさん

      お風邪を召されたとの由、季節柄ご自愛ください。当地も冷え込み、一昨日から大雪につき 今朝は出勤を遅らせました。まだまだ寒い日が続きますので、くれぐれも御身お労りください。

      作意は、おおむね お記しいただいたとおりです。いつもながら丁寧に読み解いていただいていますので ほとんど付け加えることはないのですが、「汀の靴」ではなく「汀に靴」と充てたところに 大半の工夫を費やしました。これまでの私であれば「の」で手堅く整えたかもしれませんが、敢えて説明調の「に」を充てて、視線や時空の動きを現わしています。原句は異なる季語を斡旋していましたが、「冬暮光」で景を活かせられたのかもしれませんね。

      「流眄す」は、蛇笏の句に多く用いられますね。用字は大差ありませんが、「眄」そのものに 流し目 や わき見 の意が含まれますので、主体の「動き」が強く感じられるのかもしれません。

  2. 衒叟さん、ご説明有難うございます!
    やはり「に」がキモでしたね、
    この一文字が主人公の内面を想像するのに物凄く大きく関わってきますね。
    季語は「冬暮光」嵌っていると思います!!!
    飯田蛇笏は大好きなのに、「流眄す」を使った句を思い出すことが出来ません、
    もしかすると読んだ当時、漢字が読めないので飛ばしていたのかも知れませんorz
    ネットだと分からない字もコピペで検索出来るので、本当に便利ですね。
    ではでは、この書き込みにお返事は不要でございます、
    有難うございました(^^)ノ

    1. めぐるさん

      蛇笏の句は、昨夏に刊行された角川ソフィアの「全句集」に触れて、嗜むようになりました。やはり「文庫」で読めるのがイイですね。通勤中や句作前のウォーミングアップに眺めています。

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