第03回る印句会に参加しました

小川めぐる 氏(いつき組 :夏井いつき組長)の催された 第03回る印句会 に参加しました。

る印日記 は、めぐるさんのご人徳とご慈愛によって、常日頃より、いつき組あるいはハイポニストを自認する多くの方々が往訪されていらっしゃる人気のウェブページです。その企画のひとつとして催される る印句会 も、回を重ねるごとに句座の拡がるご様子が窺え、参加者のひとりとして、ご盛会を嬉しく思います。

ご盛会につきコメントフォームが奮っておられますので、不躾ながら拙記にて所見を述べておきます。


ご自身の運営されるウェブページにおいてオンライン句会を催される作句者も少なくありませんが、そのいずれも運営者さま自身をホストとして多くの投句者が集う格好です。オンライン句会は、そのホストからお招きいただくホームパーティのようなものであり、私たち投句者は、ホストのご厚意に甘えて庭先を借りながら句座を楽しみます。主宰を仰いで指導を賜る句座もありますが、オンラインの互選句会の多くは運営者さまがホストであり、ホストもまた投句者のひとりとして句座を楽しまれます。

そのホームパーティのかたちはホストによって様々でしょうが、ホストのご厚意で軒先や庭先にお招きいただくわけですから、ホストの振る舞いに則ることが投句者のマナーでしょう。ホストご自身が「手ずから」料理を振る舞おうとしていらっしゃるのに、料理が遅いと云ってデリバリーサービスを頼んだり、意も確かめずに世話を焼くのは、却ってホストのご厚意に反するのではないでしょうか。

わたしは、「クライエントのムダ・ムラ・ムリを合理効率化すること」を生業としていますが、第三者からみてダラリに感じることであっても、当事者にとっては機械化や自働化に及ばないものは少なくありません。利ではなく情を顕わそうとする行為は、そもそも合理も能率も至りません。手ずから振る舞おうとされる「もてなし」に則るのがビジターの最低限の礼儀であり、そのご厚意へ応えるのが最大限のマナーではないでしょうか。

句座は、自由闊達に良し悪しを述べることの許される場ですが、自由と無礼は非なるものです。投句に対する愛よりも「我」が強いならば、句座の礼儀には馴染まないでしょう。強い自我は当事者の作句の力を高めるかもしれませんが、それはご自身の軒先でご自身に書き留めていただくものであり、招かれた庭先で相手へ発するものではないでしょう。「大きな声」と和気活気は、非なるものです。

互選の意をふまえれば、強硬な言葉を以って句を批難するよりも、情熱を以って意見を述べ合うことを望みます。もちろん、良し「悪し」のうちに気になるところを述べるのは、投句者の力量や技量を高めるために歓迎されるでしょう。しかし、投者の句意を差し置いて「添削」に及ぶのは行き過ぎるのではないでしょうか。師たる主宰を仰ぐ「指導」句会ならば趣意に適いますが、句意を知悉しがたいオンラインの互選句会で句に手を加えることは場に悖るように感じます。

厳しい批難や添削を望まれる方々の集う句会もありますが、そのように心得ておられなかった方々がご気分を害されて、ひいては投句や句会そのものを嫌われてしまうならば、あまりにも残念です。すべてのアンマッチ・ミスマッチを防ぐのは難しいのですが、各位の想いや考えが行き違わないよう、これらの句座の濃淡を色分けたうえで各々に副う場が見出されるなら幸いです。


拙句について、多くの評をお寄せいただき、ありがとうございました。

句は、投じられたのちは作者を離れて読者の解釈に委ねられます。句は、意味ではなく、詩情の韻律です。作者の説明を求める声もお寄せいただきましたが、自句自解は読者の解釈に「正解」を与えかねないため、不躾ながら差し控えます。多くの方々より自由な解釈を以って発想を拡げていただきました。

「走り抜けている景を感じられた」「自分が自転車に乗っている感覚」「自転車のスピード感」「その先に夏がある」、「幽玄」「確かな存在が隣にいるゆえにとどまれた」「ニライカナイや西方浄土も連想」「マレビトの住む彼の地に思いをはせる」「ありきたりな季語が効いている」「情景が幻想的」、「少女が大人になる予感」「白い歯で、リコッタカレー食べに行かない?」「波打ち際の素足の乙女は白いワンピースと麦わら帽であってほしい」

リコッタカレーまで景を描いていただき、嬉しい限りです。

> 耳目さま

こいつはくせえッー!においがプンプンするぜッーーーーッ!!ジョースターさん早えとこ警察に渡しちまいな! と評していただき、ありがとうございます。スピードワg… 耳目さまの「軽み」ある作と比して重みが強いのですが、どのようであれ句風をお察しいただけたことは、ひとつの証として嬉しく思います。しばらくはこの句風を突き詰めてゆくつもりですが、いずれ自己模倣や縮小再生産に陥らないよう気を配ります。

> めぐるさま

「一方通行ではなく、互いの意見を交わし合える」ことは、まさに句会の醍醐味と感じます。このような機会を設けていただくために労を執ってお骨折りたまわり、心より感謝申し上げます。次回以降も、益々のご盛会を祈念しています。ご連絡いただいた作句ワークショップのスライドは、拙いばかりで恐縮ですが どうぞご自由にお使いください。当のスライドには、句会ライブ形式の点盛の解説、レベル別のオススメ書として「入門書を読む前に読む本」や「”詠む”前に読む本」などを載せていたのですが、SlideShare では割愛しています。締まりの悪いかたちのままに載せていますが、その不備のみ お含みおきください。


濃口泗寸 4sun.jp