年頭所感 2017

年頭所感

はじめに

旧年中は一方ならぬご厚誼を賜り、ありがとうございました。感謝の気持ちをこめて、心より御礼申し上げます。日頃のご無沙汰をお詫びするとともに、尚一層のご交誼を重ねてお願いします。

新陽の光は明るく希望に輝く良き年を迎え、みなさまのご健勝とご多幸をお祈りするとともに、本年の 4sun.jp の活動にあたって所感の一端を申し述べます。


1.自選

(1) 平成廿捌年 卅句

てのひらに享くるしづけさ緑さす
初夏よ天の余白をみ霽かす
春昼や餡麺麭わりてあはひあり
おほぞらに翅を忘るる蛙かな
ふらここや嘗て女神の空を蹴ゆ
狛犬の舐めたる飴や宵の夏
嘶えける神馬の割きし二つ星
天狼や五十八面体の聲
狐火や客席ひとつだけの劇
煮凝や寝れども覚めぬ白昼夢
踏切の遅るる音や秋日影
びいだまのうつさぬ息や冬暮光
春宵や片鎌槍の螺鈿の柄
夏の夜やイヴはアダムの浮遊肋
王墓なる壺中の天やましら酒
人類の錆びそむるこゑ冬銀河
ごきぶりや新聞紙てふ聖遺物
御破算で願う行方や初景色
割らぬとも個包装たる淑気かな
薫風や枕木を踏む君の影
からつぽの珈琲啜る青嵐
少年の欹つ耳や夏つばめ
ふとももに絆創膏や冬浅し
愛日や噛みしめてゐる涙巻
かげろふや徒歩七分の父の家
絵双六三親等を統べにけり
義父並ぶる花札厚し盆の月
夏近し通帳を繰る匣のおと
組織図に線を書き添ふ無月かな
稟議書の額づく判や室の花

2.投句

(1) 欠かさず投句する場

<新聞俳壇>
・毎日俳壇 小川軽舟先生 4句/週(月曜)
・読売俳壇 小澤實先生 2句/週(月曜)
・毎日新聞 三重文芸 2句/週(火曜)
・読売新聞 東海文芸 2句/週(水曜)
・伊勢俳壇 2句/週(月曜)

<総合誌>
・角川俳句 平成俳壇 3句/月
・文學の森 俳句界 7句/月
・俳句四季 四季吟詠 3句/月
・俳句α あるふぁ俳壇 3句/隔月

<添削講座>
・小川軽舟先生監修 はじめての俳句 2句/月

(2) 時機と実力に応じて投句する場

<公募大会>
・第56回 俳人協会全国俳句大会 / 04月
・第12回 角川全国俳句大賞 / 08月
・第21回 毎日俳句大賞 / 08月
・第17回 俳句四季全国俳句大会 / 01月
・第19回 NHK全国俳句大会 / 09月

・第14回 城崎温泉俳句コンクール 01月
・第10回 佐藤鬼房顕彰全国俳句大会 / 01月
・第24回 右城暮石顕彰全国俳句大会 / 02月
・第31回 村上鬼城顕彰全国俳句大会 / 05月
・第52回 子規顕彰全国俳句大会 / 06月
・第14回 蕪村顕彰全国俳句大会 / 07月
・2017年 芭蕉蛤塚忌全国俳句大会 / 07月
・第36回 時雨忌全国俳句大会 / 07月
・第71回 芭蕉翁献詠俳句 / 07月末
・第16回 鎌倉全国俳句大賞 / 09月
・第13回 芭蕉顕彰名古屋俳句祭 / 09月
・2017年 川端康成文学館俳句コンクール / 10月
・第18回 信長公黄葉まつり俳句大会 / 10月
・第09回 永田青嵐顕彰全国俳句大会 / 10月

<公募懸賞>
・第31回 村上鬼城賞 30句 / 05月
・第01回 俳人協会新鋭俳句賞 30句 / 06月
・第08回 北斗賞 150句 / 06月
・2017年 飯田龍太賞 15句 / 09月
・第05回 芝不器男俳句新人賞 100句 / 10月(四年毎)
・第06回 俳句四季新人賞 30句 / 12月

・第27回 上島鬼貫賞 / 05月
・第20回 長塚節文学賞 / 08月
・第18回 三汀賞 / 09月

(3) 感興を覚えれば投句する場

・産経俳壇 宮坂静生先生 /週(木曜)
・産経新聞 文芸みえ /週(火曜)
・NHK俳句 /週
・俳句ポスト /隔週

句作を始めて一年を経ながら、季語を知悉できていません。雑詠さえ難あるにもかかわらず題詠に挑むのは時機尚早と考え、題詠を主とするNHK俳句と俳句ポストを弛めます。兼題の有する「馴染の乏しい季語に挑むからこそ理解と技巧が高まる」狙いは解るものの、総花の投稿は句作や推敲を衰えさせるため、今の実力に相応しくないと判じました。まずは有季定型の体得を目指して、当季雑詠を自由に句作します。都度の兼題に感興を覚えれば投句するかもしれません。

併せて、互選式の句座も外します。自選に劣る今の実力で互選しても 他のご投句者さまを煩わせてしまい 本来の狙いと学びを果たせないため、然るべき俳人の選を仰いで 作句と選句の力を蓄えることに努めます。

また、最寄の売店で取り扱う産経新聞が少なくて買い損ねるため、産経俳壇と文芸みえの投句を停めます。


3.掲載

(1) 平成廿捌年 入選

・毎日俳壇 2016年12月26日 小川軽舟先生選 掲載
・毎日俳壇 2016年07月04日 小川軽舟先生選 掲載
・毎日俳壇 2016年05月23日 小川軽舟先生選 掲載
・平成俳壇 2016年10月号 対馬康子先生選 佳作
・平成俳壇 2016年08月号 伊藤敬子先生選 佳作
・平成俳壇 2016年07月号 対馬康子先生選 佳作
・俳句界 2016年10月号 夏石番矢先生選 特選
・俳句界 2016年11月号 夏石番矢先生選 秀逸
・俳句界 2016年11月号 有馬朗人先生選 佳作
・俳句界 2016年11月号 中西夕紀先生選 佳作
・俳句界 2016年11月号 佐藤麻績先生選 佳作
・俳句界 2016年10月号 稲畑廣太郎先生選 佳作
・俳句界 2016年09月号 角川春樹先生選 佳作
・俳句界 2016年08月号 角川春樹先生選 佳作
・俳句界 2016年06月号 夏石番矢先生選 佳作
・俳句界 2016年06月号 鈴木しげを先生選 佳作
・俳句界 2016年05月号 西池冬扇先生選 佳作
・俳句界 2016年09月号 夏石番矢先生選 添削
・NHK俳句 2016年03月放送 小澤實先生選 優秀作
・NHK俳句 2016年09月放送 堀本裕樹先生選 佳作
・NHK俳句 2016年09月放送 夏井いつき先生選 佳作
・NHK俳句 2016年05月放送 堀本裕樹先生選 佳作
・産経新聞 文芸みえ 2016年12月20日 掲載
・伊勢俳壇 2016年12月13日 掲載
・伊勢俳壇 2016年10月03日 掲載
・伊勢俳壇 2016年09月26日 掲載
・伊勢俳壇 2016年09月12日 掲載
・伊勢俳壇 2016年09月05日 掲載
・伊勢俳壇 2016年08月29日 掲載
・伊勢俳壇 2016年08月15日 掲載
・めーる一行詩 2016年11月 優秀作
・めーる一行詩 2016年05月 優秀作
・めーる一行詩 2016年04月 優秀作

> 三十一句 掲載

(2) 平成廿玖年 目標

> 五十句 掲載

掲載自体を自己目的化して一喜一憂するわけではありませんが、作句と選句の力を蓄えるために 然るべき俳人の選を仰ぎます。選に適う力の定量目標として、五十句の掲載を目指します。

特に 私淑する毎日俳壇においては、三句/平成廿捌年 を超えるため、五句/平成廿玖年 の入選を狙います。


4.頒布

(1) 第01回 文学フリマ京都

日時 : 2017年01月22日(日)11:00-16:00
会場 : 京都市勧業館 地下第一展示場(京都市左京区岡崎成勝寺町9-1 二条通東大路東入)
主催 : 文学フリマ京都 事務局
協力 : 文学フリマ アライアンス

出店者名 : 濃口泗寸 4sun.jp
出店分野 : 詩歌 | 俳句・短歌・川柳
頒布予定 : くしふのやうなもの 第一帖 『融点』

(2) 第24回 文学フリマ東京

日時 : 2017年05月07日(日)11:00-17:00
会場 : 東京流通センタ 第二展示場(東京都大田区平和島6-1-100)
主催 : 文学フリマ 事務局

出店者名 : 濃口泗寸 4sun.jp
出店分野 : 詩歌 | 俳句・短歌・川柳
頒布予定 : くしふのやうなもの 第一帖 『融点』、第二帖 『②』

(3) 第05回 文学フリマ大阪

日時 : 2017年09月18日(月)11:00-17:00
会場 : 堺市産業振興センター イベントホール(大阪府堺市北区長曽根町183-5)
主催 : 文学フリマ大阪 事務局
協力 : 文学フリマ アライアンス

出店者名 : 濃口泗寸 4sun.jp
出店分野 : 詩歌 | 俳句・短歌・川柳
頒布予定 : くしふのやうなもの 第一帖 『融点』、第二帖 『②』、第三帖 『③』

頒布するのは、「句集」ではありません。句集とは、然るべき力を磨いたうえで然るべき師を択び、然るべき選を仰いだうえで然るべき許を得てから発するものと考えています。文学フリマにおいては、「くしふのやうなもの」を頒布します。

第一帖の表題は、『融点』です。第二帖と第三帖は、未定です。句作を始めて一年。句歴一年の一日一句を振り返って 次なる一年へ資する機会に充てます。


5.更新

(1) Google analytics

4sun.jp における 2016年04月01日から2016年12月31日までの数値は、以下のとおりです。

① Access
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② Traffic
1. poem.blogmura.com :referral / 25.58%
2. google :organic / 20.82%
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6. meguru2016.cocolog-nifty.com :referral / 5.05%
7. app.f.cocolog-nifty.com :referral / 2.06%

③ Visitor type
New Visitor / 40.83% > bouncerate 42.21%
Returning Visitor / 59.17% > bouncerate 78.09%

④ Visitor area
1. Osaka / 15.25%
2. Yokkaichi/ 7.43%
3. Yokohama / 5.59%
4. Chikuma / 5.39%
5. Nagoya / 5.28%
6. Shinjuku / 3.69%
7. Minato / 3.59%
8. Utsunomiya / 3.16%
9. Saitama / 2.68%

⑤ Visitor age
18-24 / 4.51%
25-34 / 15.76%
35-44 / 13.91%
45-54 / 10.68%
55-64 / 11.16%
65+ / 43.97%

⑥ Visitor affinity
1. Books & Literature/Poetry / 9.91%
2. Arts & Entertainment/Celebrities & Entertainment News / 8.78%
3. Online Communities/Online Journals & Personal Sites / 6.32%
4. Reference/General Reference/Dictionaries & Encyclopedias / 5.48%
5. Arts & Entertainment/Comics & Animation/Anime & Manga / 4.14%
6. News/Sports News / 2.24%
7. Books & Literature/E-Books / 2.22%
8. Games/Roleplaying Games / 2.18%
9. Books & Literature/Literary Classics / 2.11%

これらを読み解いてみると、「充分に認知されていないため、初めてお越しいただく方々の導線が限られている」「何度もお越しいただく方々へ魅力を伝えられていないため、直帰率が極めて高い」「毎日更新しているものの、ご覧いただく方々のショートカット(ブックマーク)に至っていない」ことが解ります。

数字は、飾らない現実を突き付けてくれます。さしあたって回遊性と滞在率を高めることはもちろん、4sun.jp の原点に立ち返って「佳い句をつくり、欠かさず続ける」ことを真摯に取り組みます。

(2) WordPress

平成廿八年は、一日も休むことなく更新できました。これからも「日刊」を続けながら、句作と選句を拡げていきます。

WordPress の運用が安定したため スパムも増え、Akismet は一年間で857件のスパムコメントを検知しました。特に ロシア連邦(Санкт-Петербург / Ленинград)を介する攻撃が大半を占めます。漸次の対策を講じるものの、三ヶ月程度 様子を診たのち奏功が窺えなければ、コメントフォームを閉じます。サンクトペテルブルクあるいはレニングラードからコメントいただく方々は、くれぐれもご留意ください。


むすびに

年頭にあたって 4sun.jp の更新と活動について所感の一端を申し述べました。

一層の精進と研鑽に努めるとともに、みなさまのご清栄を心よりお祈り申し上げます。


皇紀二六七七年 / 平成廿玖年 元旦

濃口泗寸 4sun.jp  伊藤 衒叟

5件のコメント

  1. 衒叟さん、明けましておめでとうございます!!
    自選句一覧、壮観です!
    中でも私の特に好きな句を10句抜き出すと、
    てのひらに享くるしづけさ緑さす
    おほぞらに翅を忘るる蛙かな
    びいだまのうつさぬ息や冬暮光
    春宵や片鎌槍の螺鈿の柄
    夏の夜やイヴはアダムの浮遊肋
    御破算で願う行方や初景色
    薫風や枕木を踏む君の影
    少年の欹つ耳や夏つばめ
    かげろふや徒歩七分の父の家
    夏近し通帳を繰る匣のおと
    あ、あっという間に10句を超える勢いになったので、
    少し削って無理やりベスト10にしてみました(^^;
    一覧にない句だと、「顛末書」大好きですよ~~~、
    宗方教授みたいな人を想像しちゃいます(≧ー≦)
    他にもいっぱいあって書ききれませんが・・・
    何しろ、衒叟さんワールドが大好きですので、
    今後のご活躍・ご健康・ご多幸を心より祈るのみで、
    これからの更新もとても楽しみです。
    (コメント欄が閉じられませんように~~~!)
    ではでは、今年もよろしくお願い致します!!

  2. 訂正っ!
    ×宗方教授
    ○宗像教授
    ぎゃー新年早々すみません~~~、
    こんな私ですが、どうかお見捨てなきよう・・・平に平にお願い致しまする~!

    1. めぐるさん

      十句もお採りいただき、ありがとうございます。お択びいただいた拙句は いずれも温かいコメントをお寄せいただいたものばかりで、めぐるさんのお優しさとともに思い出されます。今年も、さらに佳い句をつくれるよう精進してゆきます。

      掲句は、昨日、俳句四季新人賞へ応募した三十句です。「顛末書」も挿れたかったのですが、他の句と調和を図るために断念… 三十句は、多いようで意外に少ないものですね。さらに自選眼を高めなければならないと痛感しました。これからも「Sすこし・Fふしぎ」な作句を楽しみます。

      スパムコメントの対策、もうすこしご猶予ください。もしご投稿いただいたコメントが反映されない、消されている、などの不良あれば お知らせいただければ幸いです。お寄せいただく ひとつひとつのコメントを丁寧に大切に取り扱いたく、万全を期したいと考えています。

  3. ご挨拶が遅くなりました。本年もよろしくお願いいたします。
    31句掲載ですか~~流石ですね。
    投句を絞る・・・とは言っても私なんかと比べたら・・・
    投句の枠を広げ過ぎたと、じたばたしている自分が情けないです^^;

    句作や投句の方向は、それぞれが自分の思う方向で決めていけばよいのではないかと思います。
    5月の東京フリマは、可能であれば、ぜひ伺いたいと思っています。
    本年も、衒叟さんのお句を拝見させていただくのを、楽しみにしております。

    1. 葉音さま

      本年もご高配たまわりたく宜しくお願いします。

      仰るとおり 俳句の向き合い方はそれぞれですから、誰かと比して気負わずとも、ほがらほがらと句づくりを楽しめれば日々の景色も彩られるだろうと感じます。当地の言葉で云えば「ぎなぎな」ですが、標準語では「焦らず緩やかに」のような意でしょうか。俳論や句作法などは高名な俳人の先生方へ任せて、私は、日々の暮らしのなかで「ぎなぎな」と句作を楽しむことに努めたいと考えています。

      大きな器に涸れるよりも、手に馴染む小ぶりの器に満ち満ちて溢れるほうが、水は栄えるかもしれません。枠や幅や天井は、都度のご自身の心持ちによっても変わりますから、移ろう器よりも ご自身の一雫を大切になさっていってくだされば嬉しく思います。

      二週間後に控えた京都の準備も進めていませんが(笑)、東京でお逢いできることを楽しみにしています。多くの愛好者が集うようですから、新たな縁も拡がるかもしれませんね。

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