酒星|2020.03.27

明日死ぬかもしれないのは、年寄も若者も同じだ。その違いは確率だけである。いずれも100%ではなく0%でもない。そのあいだの数値が違うだけだ。 したがって、遺言を書くとしても、早すぎることもなければ遅すぎることもない。書こ...

啓蟄|2020.03.17

科学は、多くの謎を解き明かした。科学の誕生によって、宗教的な謎が失われた、あるいは損なわれた、と考えるひとは多いだろう。しかし、科学によって新たに生まれた謎のほうが多いから、以前よりも宗教の意義は拡がっているように思う。...

浮氷|2020.03.07

保険は、不運に遭う少数のひとを多数が救うしくみである。保険の宣伝を観ていると、まるで掛金を払うすべてのひとが得するような印象を与える。たしかに保険というものは、万一のとき最悪の状態に陥らないように、掛金を払う。しかし、全...

鶯餅|2020.02.27

こどものときは、先生も先輩も、ドラマもマンガも、「全力を出せ」「力を出し切れ」と教えた。なにかの本だけは、「八分で好い」と書かれていた。いつか全力を出すときが訪れるから備えておけ、というわけではない。ずっと八分で好い、と...

盆梅|2020.02.17

振り返ってみて、危機に遭ったことは少ない。だれかに援けてもらわなければならないとか、どうしようもなく困ったとか、死にたくなるほど苦しんだとか、そのような経験も少ない。どちらかといえば、穏やかに、安らかに、毎日を過ごしてい...

麦踏|2020.02.07

学校の生徒会は、書記と会計という役割を設けている。書記も会計も、選挙で択ばれる。生徒の多くは、わけもわからず、外見や印象で投票する。そもそも、書記や会計がなにをおこなうのか解らないから、立候補しているひとが適うのか判らな...

雪吊|2020.01.27

いつも、明日はなにをしようか、来月はなにをしようか、来年はなにをしようか、と考えている。明日したいことを思いついたら、今日のうちに備えておくことが判る。 若いころは、したいことよりも、しなければならないことのほうが多かっ...

水仙|2020.01.17

まわりに居るのはじぶんよりもオトナ、という印象が強い。オトナだから、あんなに割り切れるのだ、あんなに聞き流せるのだ、あんなに疲れているのだ、あんなに忙しいのだ、と捉えてきた。気がついてみれば、まもなく不惑に至る。勤める会...

若菜|2020.01.07

常識を疑う姿勢をもつひとは、非常識な行動ばかり執っている、と誤解される。 非常識な行動は、社会の抵抗が大きく、あまり利を得られない。むしろ損を被むる。どうしてそんなことをおこなうのか、と訊かれたとき、相手を納得させられる...