小川軽舟 | 選をおえて 2018年秋

毎日新聞出版 「俳句あるふぁ」2018年秋号

選をおえて | あるふぁ俳壇 入選作品発表


俳句は詩であり韻文ですから、内容にもまして調べが大切です。伝えたいことを伝えたいあまりに言葉を窮屈に並べ立てては、伝わるものも伝わらなくなります。説明するという意識を棄てて、言葉を簡潔に絞り込み、一句の調べが読者の心にすっとしみ通るように工夫したいものです。

一口に調べといっても、重い調べもあれば軽い調べもある。スピード感のある調べもあれば、わだかまるような調べもある。俳句に表現したい作者の心情と調べが合っているかどうかが重要です。俳句ができたら声に出して読んでみましょう。自分の気持ちに調べが合っているかどうか。俳句は意味が伝われば終わりというものではないのです。


小川軽舟 選